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大塚製薬株式会社 徳島第二工場様の声

- 導入事例・実績 -

装置
ピューリックω、ピューリックα(UP-α-0M1、UP-α-TM1)
施設名
大塚製薬株式会社 徳島第二工場
ご担当者
CMC本部 分析研究部 坪島様・平田様
URL
https://www.otsuka.co.jp/

研究内容の紹介・内容

日本の製薬技術は、厳格な品質管理・先進的な研究・現場医療に寄り添った製品開発などの点から、世界的に高く評価をされているのはご存知でしょうか?

中でも 大塚製薬株式会社は、人々の健康を身体全体で考えるトータルヘルスケアカンパニーとして、疾病の治癒を目指し新しい治療薬を提供する「医療関連事業」、健康の維持・増進のための製品を提供する「ニュートラシューティカルズ関連事業」の両輪で、人々の健康に貢献しています。また、研究開発においても先進的な技術を積極的に取り入れ、日本の製薬技術の底上げにも寄与しています。
そんな最先端の医薬品研究開発現場でも オルガノの超純水装置を使用いただいています。

大塚製薬株式会社 徳島第二工場インタビュー風景

用途

貴研究室の事業内容について教えてください。

操作風景

私たちが所属している分析研究部では、開発中の医薬品の品質確保のための試験方法や分析法を開発する業務をしています。
中でも私たちのグループは、原薬(医薬品の有効成分)の試験項目の設定・試験項目ごとの試験方法(メソッド)を検討し、決定していく仕事をしています。

弊社では、開発の段階までは分析研究部が、商用生産段階になると品質管理部門が分析業務を行います。品質管理部門では、分析研究部が設定した試験項目・試験方法に則り、分析が行われます。

普段 皆さんが目にする医薬品は、ドラッグストアなどで自由に買える市販薬と、医師の処方箋が必要な処方薬がありますよね。
分析研究部で対象としている医薬品は処方薬として流通します。
流通するまでには数多くの臨床試験や承認プロセスが必要で、開発から販売まで10年以上かかることもあります。

お客様の業務、研究において、超純水(もしくは純水)の用途を教えてください。
なぜ超純水(もしくは純水)が必要なのでしょうか。

弊社では、オルガノの超純水装置を合計3台(ピューリックω×1台、ピューリックα×2台)使用しています。

ピューリックωはICP-MS用の超純水装置として購入しました。
私たちは、薬局方に基づいて医薬品の製造や品質管理を行いますが、ICP-MSではその薬局方で定められている元素(金属・水銀・ヒ素など)が、どの程度原薬中に存在するかを分析しています。
超純水は、試料の調製や試薬の希釈、分析装置内部を洗浄する時に使用しますが、その水に不純物が含まれていると、その不純物自体も分析でカウントされてしまうので、正確な値を得ることができません。そのため、使用する水の純度は非常に重要です。

ピューリックαで製造した超純水は、LC-MSやHPLCの移動相、調製溶媒、洗浄用水として使用しています。
例えば、分析装置では毎日あらゆるサンプルを測定しますが、測定対象物質を変えるときは、過去の分析が影響しないよう、一度 装置内部をキレイに洗浄する必要があります。その洗浄にも純度の高い超純水を用いています。

きっかけ・決め手

オルガノ製品を検討し始めたきっかけと、選んでいただいた決め手を教えてください。

オルガノという名前は、大型プラント設備を扱う会社として認知はしていましたが、JASIS展示会でオルガノブースを訪問したことで、ラボ装置の導入を検討し始めました。ピューリックωがICP-MS用の超純水装置として多くの実績があることを知り、水質と品質の面で安心感を感じて採用を決めました。
また、過去に弊社の佐賀工場でオルガノの卓上装置の導入実績があった事も、オルガノを採用したきっかけの一つです。

良かった点・改善してほしい点

実際に使用してみて、オルガノ製品に満足していることがあれば教えてください。

ピューリックωについて

過去に不具合が起きたことは一度もありません。ディスペンサーの定量採水機能やフットスイッチ機能は非常に便利です。
他社製品と比較しても、パネル表示は見やすく、操作もしやすいと思います。

ピューリックαについて

ディスペンサーの関節が多く、上下・左右に大きく動かすことができるところが便利です。どんな場所に設置しても採水しやすいと思います。ピューリックω同様に、定量採水機能とフットスイッチ機能を使用しています。

操作風景

製品を導入する前と後で改善したことがあれば教えてください。

1.超純水設備の最適化

以前の装置は、原水に脱イオン水しか使用できない仕様だったため、超純水装置とは別に脱イオン水製造設備も使っていましたが、その脱イオン水製造設備の老朽化に頭を悩まされていました。
一方、ピューリックωやピューリックαは水道水を原水として使用できるため、装置一台で超純水を製造できる点は助かっています。

2.業務の効率化

以前は微量分析用の超純水をわざわざ別の棟に汲みに行っていましたが、オルガノ装置を導入後は、分析をする建物の各フロアに超純水の採水ポイントができました。これにより、水を遠くまで汲みに行く必要が無くなりました。

オルガノ製品に対して、不満な点があれば忌憚なきご意見をお願い致します。

ピューリックωについて

しばしば警報・エラーが出ますが、その内容や原因がわかりにくいと感じます。警報の重要度が分かるように、色分け、もしくは警報の重要度による区分があると良いと思います。

ピューリックαについて

一度に水を採水した際、タンク水位が復帰するまで待ち時間が発生してしまうことがありました。タンク水量がある一定の水位を下回ると、造水を優先して採水が出来なくなるので、どこまで採水できるかの水位ラインや印をつけて欲しいです。

ご協力いただき、ありがとうございました。

インタビュー風景
3ショット

※お客様情報は取材当時のものです。