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東京都立科学技術高等学校 科学技術科 鈴木憲征先生、科学研究部の生徒様の声

- 導入事例・実績 -

機種
超純水装置ピューリックα
(UP-0090α-TM1×オペレーションモジュール×手動式採水ガン)
ユーザー
東京都立科学技術高等学校 科学技術科 鈴木憲征先生、科学研究部の生徒様
URL
https://www.metro.ed.jp/kagakugijyutu-h/

学校の紹介・内容

都立高校で初めて「科学技術科」を設置し、普通科高校とは一線を画す、特色ある科学専門教育を展開している東京都立科学技術高等学校様。令和3年度には文部科学省にスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に再指定され、将来の国際的な科学技術関係人材を育成する高等学校として国からも支援されています。
生徒の皆様は、将来の科学技術者・研修者を目指し、一人ひとりが研究テーマを定めて課題研究に励んでいます。課題研究の様々な実験・分析に、「超純水装置ピューリックα」をご使用いただいています。

鈴木憲征先生、科学研究部の生徒様

研究の内容

研究について教えてください。また、どのような用途で超純水を使用されていますか?

生徒Mさん:私は「ハイドロタルサイド」という物質を用いて海水を淡水化する研究をしています。物質を混ぜるだけで、エネルギーを使わずに海水を真水にできれば、水不足の地域に暮らす人々が容易に生活用水を得ることができるようになります。実験では、人工海水にハイドロタルサイトを投入し攪拌した後、海水に含まれるイオン成分をイオンクロマトグラフィーで測定し、イオン成分がどのくらい取り除かれたか(=どれくらい真水に近づいたか)をテストしています。超純水は、イオンクロマトグラフィーに用いる試薬の調製やサンプルの希釈のほか、実験で使用する科学機器類の洗浄等に使用しています。

生徒Oさん:私は都内の野鳥のフンに含まれる有害物質の調査を通じて、環境汚染の実態を明らかにする研究をしています。実際に校外に出て、ムクドリやツバメのフンを採取するところから始めます。フン中に含まれる有害物質の種類や量を調べることで、間接的に環境汚染の度合いを知ることができます。研究にあたって様々な分析を行いますが、超純水は重金属類定量のための原子吸光光度分析の際、試薬やサンプルの希釈に用いています。

インタビュー風景1
インタビュー風景2

採用したポイント

オルガノの装置を採用した経緯を教えてください。

超純水装置ピューリックα

鈴木先生:以前に勤務していた別の高等学校でオルガノの装置を使用しており、当時から装置の使い勝手や消耗品の価格がリーズナブルな所に良い印象を持っていました。
当校に赴任した当初、実験室には海外メーカーの超純水装置がありましたが、イオンクロマトグラフ等の分析装置を新しくする際に一緒に超純水装置も買い替えることとなり、オルガノを選びました。

気に入っている点

αシリーズのご利用において、気に入っている点はありますか?

(1)コンパクトなサイズ感

鈴木先生:設置スペースが限られていたため、なるべくコンパクトな装置を希望していました。UP-αは、タンクや全てのカートリッジが一つの装置の中に収納されており、手狭な流し台横に収めることができました。

(2)国産メーカーならではの安心感

鈴木先生:オルガノは日本のメーカーですので、海外メーカーに比べ、型式変更等で突然サービス終了となる心配が少なく、安心して長く使用できます。

(3)リーズナブルな消耗品

鈴木先生:これまでに海外メーカーの装置を使用したこともありますが、消耗品の価格が比較的リーズナブルです。

(4)安定した水質

鈴木先生:水道水直結型のコンパクトな装置ゆえ、導入前は水質に多少懸念がありましたが、これまで生徒達の実験に悪影響が出た事例はなく、水質は表示通り安定しています。

(5)採水ガンの使い勝手の良さ

生徒Mさん、Oさん:水の勢いが十分で採水しやすいです。ピストルのような形状で軽くて持ちやすいところも気に入っています。

インタビュー風景3
インタビュー風景4

改善してほしい点

改善して欲しい点はありますか?

(1)内蔵タンクの容量(3L)をもう少し大きくして欲しい

鈴木先生:外付けタンクを置くスペースがなく、内蔵タンクの装置を導入しましたが、あと少しタンク容量が大きければ、と感じる瞬間があります。試薬の希釈に一気に2L使用するようなとき、もし容量が5L位あれば後に使う生徒の待機時間を少なくできます。

(2)採水ガンのスタンド、ノズルの収納場所が欲しい

鈴木先生:採水ガンにスタンド等がないので、装置本体に採水ガンを引っ掛けられる機構があればと思います。あとは、2種類のノズル(シャワー型ノズルとストレートノズル)が付属されていますが、片方のノズルを使っている際にもう片方のノズルを収納できる機構も欲しいです。様々な生徒が入れ替わり使うものですので、誰が使っても同じ状態に戻すことができて、付属品も失くさずに管理できるようになっているとより良いです。

まとめ

生徒の皆様が目を輝かせながら、研究について説明下さったことが印象的でした。超純水装置メーカーとして、将来的にSDGsの達成にも繋がる壮大な研究と生徒の皆様の学びを支えることができ、大変嬉しく思います。

科学技術科鈴木憲征先生、科学研究部の生徒の皆様、ありがとうございました。

集合写真
※お客様情報は取材当時のものです。

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