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愛知学院大学 歯学部歯科理工学講座 准教授 林 達秀 様の声

- 導入事例・実績 -

機種
ピューリックα(UP-0090α-TU1×ディスペンサー)
ユーザー
愛知学院大学 歯学部歯科理工学講座 准教授 林 達秀様
URL
http://www.dent.aichi-gakuin.ac.jp/

歯科理工学講座について教えてください。

齲蝕や歯周病などで歯や歯周組織が欠損・喪失した際に、その機能や審美性を回復させるために必要な歯科生体材料について研究しています。歯科生体材料は、物理・化学・機械的な性質だけではなく、生体に適合する材料であることが求められ、また、それらを治療で用いるための器具・機械の研究も含めた幅広い知見が必要です。

林先生のご研究について教えてください。

歯科用インプラント材料(インプラント体)の表面を改質することにより、インプラント体と顎の骨の結合を効率よく促す方法を研究しています。(「原子層堆積処理によりチタン性能を獲得したジルコニア製歯科用インプラント材料の開発」)
また、口腔内のガンなどの疾患や交通事故などで顎の骨が損傷した患者さんの治療法として、組織工学(Tissue Engineering)的手法を用いて、筋肉の細胞から骨を誘導する技術も研究しています。「筋肉から骨ができる!?」と思うかもしれませんが、細胞には一定の条件を与えると他の細胞に分化する能力があります。歯や顎は食事や会話など、日常生活の中でとても大切な役割を担っているので、それらを再生させるためにできる事を日々探求しています。

林達秀様

用途

どのような用途で超純水をご使用ですか?

インタビュー風景1
(1)ICP-MS分析

歯科用インプラント材料に用いられているチタンやジルコニアの表面改質を行った後、それらの材料の表面から特定の元素の溶出の有無を確認するためにICP-MSを用いますが、その際に超純水の使用は不可欠です。とくに水由来でエラーが出ることもなく、安定した測定結果が得られています。

(2)細胞培養

細胞培養をする際には培養器内を一定の湿度に保つ必要がありますが、その際にも超純水を使用しています。また、培養器内は無菌状態であることが必須ですが、UP-αの処理水は純度が高く紫外線殺菌されているので最適です。

きっかけ

インタビュー風景2

オルガノを知ったきっかけをおしえてください。

取引先からの紹介です。ちょうど既設の超純水装置の更新を考えていた時期でした。

UP-αを採用してよかった点はありますか?

今まで使用していた他社製の装置は、一次純水を内蔵タンクに補給して超純水を作るタイプでした。純水装置が設置されている部屋まで純水を取りに行くのが手間でしたが、UP-αは水道水直結の自動給水なので、いつでも新鮮な超純水を採水でき、大変使い勝手が良いです。循環ラインの間欠運転を曜日や時間で細かく設定できて消耗品の無駄も少なく、また、急きょ超純水が必要になった時でも継ぎ足し運転が可能なのでとても便利です。

要望

機能に関するご要望

インタビュー風景3
(1)ディスペンサーが意図せず動いてしまう

ディスペンサーの真下に瓶を置き定量採水していると、意図せずディスペンサーの首が左右に動いて水が瓶からはみ出てしまいます。この動きをなんとかしたいです。

(2)ディスペンサーの滴下採水を全機種で標準装備に

予算の都合上、導入した機種は滴下採水の機能が無いタイプになりましたが、やはりml単位の操作をする時は滴下採水ができる方が格段に作業性に優れると感じました。安価な方の機種も含め、全てに標準装備だったら良いなと思います。

まとめ

オルガノは初めて聞くメーカー名でしたが、デモ機も実際に試してみまして、使いやすかったので採用することにしました。
滴下採水機能は便利なのでオススメです。
ICP-MSや細胞培養時の保湿用水として、高純度で紫外線処理された水をすぐに使える設備環境があることで、研究活動の効率性が上がります。

まとめの写真
※お客様情報は取材当時のものです。

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