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初心者さん必見! 純水・超純水を汚染させないテクニック

初心者さん必見! 純水・超純水を汚染させないテクニック

純水・超純水は、実はとても汚染を受けやすく、精度の高い結果を得るためにはとても注意が必要です。
ここでは、純水・超純水を扱う上で注意したいポイントをご紹介します。

採水環境を確認する

測定や実験に影響を与える物質が室内に存在しないかどうかを確認してから採水しましょう。
超純水は不純物を限りなく除去した水です。そのため汚染を受けやすく、空気中の二酸化炭素や実験室で使用されている物質によって汚染されてしまう可能性があります。

揮発性の有機物を扱う実験室ではコンタミが顕著にみられます。
クリーンルーム内は油断しがちですが、HEPAフィルターの影響で、超純水中にホウ素が溶け込んでしまった例もあります。
微量分析の際は特に注意して作業をしましょう。

装置のディスペンサーを確認する

採水口は外気に触れているため、超純水装置の中で最も汚染を受けやすい場所です。
操作時に誤って採水ノズルに接触したりしないよう、ディスペンサーの採水口にはカバーをつけることをお奨めします。
採水部分がカビていたりゴミが付着していたりするとそれも汚染の原因となります。

生菌対策や分析用途に合わせて使用される採水口の末端フィルター。
実はこのフィルターが原因で超純水を汚染してしまう例もあります。
なぜなら外部の環境に触れているため汚染リスクに晒されているからです。

採水口の末端フィルターによる汚染は、装置の水質センサーでは検知できず、気づかれないことがほとんどです。できればすべてのフィルターが装置に内蔵されているタイプの装置を選ぶとよいでしょう。

装置から出てくる最初の数リットルは捨てる

装置から出てくる最初の超純水は使わないようにしましょう。超純水は循環をして純度を上げていますが、装置によってはチューブやタンクに超純水が滞留している場合があります。
たとえ装置に表示されている水質が正常であったとしても、最初の10~20秒くらいは排水してください。

超純水装置によって「循環タイプ」が異なります。純水タンクを含めた循環をしている装置を選びましょう。

泡立てずに静かに採水する

超純水を採水するときは、ビールを注ぐときのように、容器の壁を使って採水しましょう。
高い位置からジャバジャバと採水すると、空気と超純水が混ざって汚染を受けてしまいます。

特に揮発性の物質を扱う実験室では注意が必要です。
せっかく純度の高い超純水を使うなら、適切な採水方法を心がけましょう。

採水後はすぐに使用する

超純水を容器やポリタンクにためておくと、純度がどんどん悪くなっていきます。
採水したらすぐに使いましょう。
特にTOC(トータルオーガニックカーボン)が低い水が必要な有機分析では、溜め水を使用すると実験結果にゴーストピークが現れる場合があります。

揮発性の物質を扱う実験室では細心の注意が必要です。

純水・超純水の消費期限は「ほんの一瞬」です。
せっかく純度の高い超純水を使うなら、適切な採水方法を心がけましょう。

まとめ

いかがでしたか?今回は、明日から使える初歩的なテクニックをご紹介しました。

  1. 採水環境
  2. 装置のディスペンサー
  3. 装置から出てくる最初の数リットルは捨てる
  4. 泡立てずに静かに採水する
  5. 採水後はすぐに使用する

超純水はたかがユーティリティの一つと思われがちですが、実験精度や再現性に大きな影響を与えることがあります。
これらの点に注意しながら、正しく超純水を採水しましょう。