日本の砂糖が白いのは、オルガノの技術によるものだった?!
古くから甘味料として親しまれている砂糖は、熱帯・亜熱帯で栽培されるサトウキビと寒冷地で栽培される甜菜糖から生産されます。日本では沖縄・奄美地方でサトウキビ、北海道で甜菜糖が生産されていますが、私達が口にする砂糖の多くはタイやオーストラリアで栽培されたサトウキビを原料とした粗糖※¹を輸入し、国内の工場で精製・加工されたものです。
このように精製された砂糖は「精製糖」と呼ばれ、皆さまのキッチンに並んでいる上白糖やグラニュー糖などの製品を指します。
※1: 原産地でサトウキビから抽出した砂糖を結晶化した砂糖。
そんな精製糖ですが、「どうして白いの?」と疑問に思ったことはありませんか?
今回のコラムでは、砂糖が白い理由について解説します!
砂糖はどうして白いの?
サトウキビから抽出された直後の「粗糖」は、黒糖のようにこげ茶色~黒色しています。
これは原料由来の成分や製造工程中で生成したカラメルなどの色素成分を多く含むためです。
この原料糖から色素成分などの不純物をほぼ完全に取り除くことで、無色透明な精製糖(砂糖)が出来上がります。
砂糖が白く見えるのは、雪が白く見えるのと同じ原理で、砂糖の結晶が光を乱反射するためです。
砂糖はどうやって精製・脱色されているの?
粗糖から精製糖が製造されるまでの工程には、粗糖の表面を洗う「洗糖」、含まれる不純物を除去する「清澄・ろ過」、不純物を粒状活性炭およびイオン交換樹脂に吸着させる「活性炭脱色」と「イオン脱色」、最後に砂糖を濃縮して結晶化させることで純度を高める「結晶化」の工程があります。
図1 糖の精製工程
活性炭脱色とイオン脱色を組み合わせたシステムはオルガノ独自の技術であり、精製糖工場で活躍しています。
砂糖からつくられる機能性食品素材
砂糖はカロリーが高いイメージがありますが、血糖値を抑えたり腸内細菌を整える機能性食品にも利用されていることをご存知でしょうか?
例えば、オリゴ糖は砂糖の主成分であるショ糖に酵素を作用させることによりつくられています。また、ショ糖と乳糖(牛乳に含まれる)を作用させて作るラクトスクロース(乳果オリゴ糖)なども機能性食品素材として流通しています。このようなオリゴ糖製品の多くにもオルガノの精製技術や製品が利用されています。
まとめ
今回は、砂糖が白い理由と糖業界で活躍するオルガノの技術について紹介しました。
- 砂糖はどうして白いの?
- 砂糖はどうやって精製・脱色されているの?
- 砂糖からつくられる機能性食品素材
糖業界についてもっと詳しく読みたい方はこちら:https://www.organo.co.jp/business/sugar/