空調設備を支える水 なぜ空調には水処理が必要なの?
より暑さが増した今年の夏。従来よりも冷房が欠かせない毎日が続いていています。みなさんも空調の効いているビルで涼んだり、建物の中で暑さをしのいだ経験はないでしょうか?冷房、暖房、換気などを行う「空調設備」は、室内外の温度や湿度を調節するために必要不可欠です。実はそんな空調設備の裏側でも、オルガノが活躍しています。
空調設備には欠かせない「冷却塔」とは?
私達が快適な生活をいとなむためには多くの水が必要です。実は、ショッピングモール、娯楽施設、ホテル、病院などでも飲料用、洗面手洗用、入浴用、冷暖房用と多くの水が使われています。これらのあらゆる設備には空調設備が備わっており、冷却塔や冷凍機などを使用しています。みなさんも設備の屋上や野外で、”冷却塔“を見たことがあるのではないでしょうか?
どんな仕組み?空調の冷却水系の仕組み、冷却塔の役割とは
空調設備に使用する機器は大きく分けると空調機、熱源用機器および循環系統の機器に分けられます。空調機とは、空気の温湿度の調整や空気浄化を行うものです。熱源用機器は冷水や蒸気、温水等の熱媒をつくるもので、一般的に冷凍機が用いられます。冷凍機の凝縮器で冷媒を冷却し、凝縮させるために冷却水を必要とします。冷却塔は、温度が上昇した水を冷やして循環することで冷却水を供給する役割を担っており、外気と冷却水を直接触れさせることで水の蒸発潜熱によって冷却効果を得るタイプの開放式冷却塔と、循環水が冷却塔の中で外気と直接触れずに銅管などの密閉回路のまま水の蒸発潜熱によって冷却するタイプの密閉式冷却塔の2種類があります。
今回は、開放式冷却塔を用いた開放循環冷却水系についてご紹介します。
水処理はなぜ必要なのか?オルガノはどんな仕事をしているのか
開放循環冷却水系では機械設備の腐食障害、水溶している硬度分が析出するスケール障害、菌繁殖によるスライム障害の3種類があります。これらの障害は、一般的に”3大障害”と呼ばれ、これらの障害は複合して発生することが多く、熱交換効率の低下や水系管路の閉塞、機器の破損などのトラブルの原因となります。
加えて、冷却水の衛生管理に関連して、レジオネラ属菌の課題もあります。レジオネラ属菌は、冷却塔内で増殖し、冷却塔から飛散する水と一緒に空気中に散布されます。人体が吸引すると病原体が体内に入り込み、レジオネラ症を発症し発熱や肺炎の症状を引き起こします。
オルガノはこれらの障害を予防、改善するために現場の水質に合った水処理薬品と、水処理薬品を使用した適切な水管理を提供しています。
※一般社団法人日本冷凍空調工業会では、冷却水系の水質基準値が定められています。
※厚生労働省では、建築物環境衛生管理基準にて、「冷却塔、冷却水の汚れの状況の点検を使用開始及び使用期間中1か月以内ごとに1回行うこと(1か月を超える期間使用しない場合を除く) ※必要に応じて清掃及び換水を行う」と「冷却塔、冷却水の水管の清掃を1年以内ごとに1回行うこと」を定めています。
オルガノの冷却水処理。冷却水省エネソリューションサービス オルスマートCW
オルガノは、現場の状況やお客様の課題、ご要望など、丁寧にヒアリングすることを心掛けており、現場調査から水質分析を始めとする現状把握のうえ、適切な水処理薬品及び水質管理方法をご提案しています。中でも、昨今は環境負荷低減を目的とした、省エネのご要望をいただくことが多く、水処理薬品に装置やIoTを組み合わせた新たな価値のご提供に注力しています。
オルガノは、これからも水処理エンジニアリング企業として、お客様のニーズや課題に寄り添ったご提案を目指していきます。
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